『ハイブリッド型集合』

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ある女性俳優さんが、簡易トイレさえ設置不能な山中や高地で長時間の撮影を行う場合、排泄はどうするのでしょう？トイレの設置基準に係る安衛則628条をもとに、制作者にトイレの設置を請求できるのでしょうか？労働安全衛生法令は、「労働基準法上の労働者」を対象としているところ、多くの俳優さんはフリーランスです。制作者がトイレ設置を拒否したら、彼女はガマンするしかないのでしょうか？

2023年4月に成立したフリーランス新法は、フリーランスと事業者の取引適正化等が目的となっており、安全衛生に係る規定は十分とはいえません。しかし、これまで十分な保護を享受できなかったフリーランスに対して、かれらが「労働者」ではないという一点をもって、われわれが、かれらを仕事の対象から外すことは、正義に適うことでしょうか？最高裁判所も、アスベスト曝露で中皮腫を発症した一人親方に対する国家賠償請求を認容するなど、世の中は変化してきています。近い将来、産業医療職（保健師・看護師を含む）が必ず関わることになるフリーランスに対応するための、理解しやすい入門講座です。

〔会場：千葉産業保健総合支援センター内研修室〕